東京金融教育ワークショップwith真山仁先生

真山仁先生とTFWのメンバー

先日、TFWが1/7に東京証券取引所に場所を提供していただき行われました。

今回は「ハゲタカ」シリーズの著者としても有名でらっしゃる真山仁先生との座談会でした。

私たち教員が数人と日本証券取引所の方がお二人いらっしゃるだけの,本当に贅沢な勉強会でした。

本当にものすごくタメになるというか,興奮するというか,感激するというか,そんな勉強会になったので,こちらで紹介します。

まず思ったことは,真山仁先生は教育に熱い方でした。

その勉強会でお話してくださったことを少し紹介します。

1.子どもにお金の大切さを教える

オンラインでの株等の取引を学生がやっており,そういった学生と関わることがある。

その時に気付いたこととして,100万なくなっても大してショックを受けない子が多い,ということ。

それは,自分で稼いだお金じゃないから,だとわかった。

自分で稼いだ子は一生懸命に何とかしようと頑張るから,いい成果を出す。

1万円の大切さをわかっていない子は簡単になくしてしまう。

人の金だから無くなるリスクがわかっていない。

お金の大切さ,そしてリスクを教えてあげる。

2.リスクをどう教えるか

例えば,切符売り場に目の見えない人がいたとする。

その時に,行きたい場所を聞いて,そこまでの切符を買ってきてあげる,ではダメ。

これからも買うことがあるのだから,買い方を教えてあげて,自分でやってもらわないとできるようにならない。

教育も同じ。

最初から手とり足とり教えるのではなくて,自分で判断ができるようにしてあげる。

子どもにお金の本当の重みとリスクを知ってもらう教育をすればいい。

3.聴く力を伸ばす

最近,アクティブラーニングなどがいわれているが,そこで一方的に話すだけではダメ。

聴く力,つまり,待って聴くことができる力こそ大切なのである。

話し合いでは,結論を出すことを「成功」,結論が出ないことを「失敗」と思われがちだが違う。

アクティブラーニングなどではオープンエンドで良いのである。

しかし,知識は必要である。

知識が無いのに,発言をしている人をネットでよく見かける。

本当に知識のある賢い人は,同じ目線の人たちの聴く力がある。

そして話し合いの最後に,うまい質問をぶつけてくる。

本屋さんで講演を頼まれた時などは,質疑応答の時間を多くとっている。

その方が盛り上がるからである。

しかし,変な質問や盛り下がるような質問をしてくる人もいるので,こちらとしては難しい。

聴くということは価値観を三倍くらいワイドに聴いてあげなければならないから。

4.小説はツールである

もともと新聞記者だったが,新聞記者としてリスクの大切さを書いても読んでくれない。

しかし,小説ならば読んでくれる。

自分の問題意識を小説を通じて伝えられる。

もしこうだったら,というパラレルワールドを使ってリスクを伝えられる。

私はそれをこれからも伝えていきたい。

他にも仕事のやり方で「”やりたいこと”と”やらなければならないこと”をセットにする」など・・・

まだまだ紹介しきれませんが,この辺にしておきます。

本当に知識が豊富な方で,質問にも的確に答えてくださり,話を膨らませてくださいました。

とても楽しく濃密な時間となりました。